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4:タンポポ戦争

明治時代にセイヨウタンポポが渡来して今まであった日本在来のタンポポは 姿を消して・・セイヨウタンポポがそれにかわって繁栄してきたかに見えたが、 決して、セイヨウタンポポが日本在来のタンポポの座を奪ったのでなく、 上手に棲み分けをしてる事だと思います。

実は在来種タンポポは開発等の人間による土地改変により根こそぎの消滅を 余儀なくさてたのです。都市化が進みそれが日本在来のタンポポから セイヨウタンポポにかわったのです。
それは2つのタンポポの性質を知ることによってわかります。


花にできる種子は外来種(セイヨウタンポポ)のほうが在来種よりも2倍あり、 一つの株に咲く花の数、そして発芽率も同じく2倍あり、外来種の方が勝ってます。 さらに、花が咲くまでの期間は外来種は1年、在来種が2年です。 さらに種子を飛ばす力は、外来種の方が遠くに飛ばせるため、子孫は在来種よりも たくさん増えます。
もっと驚くことは在来種は受精によって子孫を増やすため、まとまって咲いてます。それに対して 外来種は単為生殖なのです。虫の媒介は必要とせずに子孫を増やすことができます。

以上の事を考えると 在来種はいずれ全滅の道をたどりそうだが・・受精という武器を持ってるため 環境に適応する突然変異を作ることが可能なのです。 そして・・すでにセイヨウタンポポのすぐれた能力を一部取り入れて(遺伝子)、雑種を形成してるのが見つかってます。花粉を作らない外来種にはそのような可能性はありません。
すなわち、花粉なしのタンポポは遺伝子交流という多様性の含む戦略的方策を捨てたので 逃げ道が無くいわば進化ができないのです。

長い歴史を考えると在来種の優位性は目に見えるはずですがいかがでしょうか?


驚くべき記事(2006年5月21日読売新聞朝刊)
今まで外来種の一番の弱点だった受精だが・・外来種の中でわずかなタンポポは受精できるらしいが が、それが日本タンポポと受精して雑種を作り、その雑種が日本タンポポと受精することによって 日本タンポポに種を作らせなくしてるという記事が出てた。
これは戦略上、自分の高めるのでなくて相手を妨害して自分が生き延びる戦略のように 見受けられる。