原音が小さい

質問2 入会:H二五年九月 手術:H二五年二月   六〇歳 初級      原音は出ますが、まだまだ小さくて聞こえません・     頑張って練習に励んでいますが・・・

(平成26年:神奈川銀鈴会会報41号)

原音発声は声が小さいという事ですが、皆さんもよく聞かれた事で、声は腹から出せと昔から何度も言われていますが、 この方は腹から声が出ていないと思うんですね

我々は健常者の時は、肺の空気圧で声が大きくなりましたが、肺気管孔から入った空気では声にはなりません。
食道に入れた空気で新声門を震わせて声を出している訳で、声が小さいという事は腹の中の空気が少ないから声が出ても小さいから聞こえないと言う事で、 発声練習は腹式呼吸で発声することが大事で健常者でも同様である。
腹式呼吸をマスターすることが第一である。
廣瀬先生も以前の質問の中で空気が入らない事で声が出ない
何度も腹式呼吸をマスターすることが大事であるとお話しされてます。

腹から声を出す腹式呼吸をマスター出来なかったら声は続かないと思いますので、 腹式呼吸のやり方を毎教室始まる前にレクチャーしていますので是非参加して練習してください。

(会長)

何度も腹式呼吸の話が出ますがお腹を意識した呼吸をすることが大事であり、 肩で煽るような動作は良くありません。腹式呼吸をマスターする事が重要です。

声の大きさと言うのは、健常者であろうと、食道発声者であろうと、吐く息の強さと出口(健常者では声帯の部分)を 締める力で声を大きくしているのです。

食道発声の場合は仮声門を強く占めることは難しい事でも有るし、さらに、食道から圧力をかけて空気を出すというのは難しい事で有ります。

本来食道発声は小声になりますので、その声を無理して大きくすることは、かえって、はっきりしゃべるという事を妨げてしまいます。
逆に言えば、小さい声で話しても良いし、器具を使って声を大きくする手段も有るのです。
例えば、マイクやビバボイス等を活用してはっきり喋ることが一番です。

大きな声を出そうと、無理をしないことが大切です。

(専門医)