<99年04月01日> 段落で深呼吸 (術後2年9カ月目)

 息継ぎの重要性について!

「焦って話してはいけない。」とわかっている。でもつい焦ってします。それはどこに原因があるかを自分の気持ちに聞いてみた。

第1に声の出るうちに、少しでも早く声を出そうと思う気持ち。
第2に間合いが長くなると、相手が聞きづらいのではないかという気持ち、 この2点に絞られる。

その両方とも間合いをおく話の稽古をしていないことに起因する。先にやるべきことがたくさんあったため、そちらに時間をかけた。徐々に食道発声の技術的なことが練習できるようになった。本当にうれしく思う。

今月(1999/3)の朗読はそのことを考慮に入れてやってみた。急がば回れの心境で朗読時間を計ってみた。段落で1呼吸をおき、句読点で0.5呼吸をおいた。 すると朝の朗読時間は今までよりも10%もタイムが短くなってきている。
しかも呼吸も乱れずに、発声音の乱れによるタイムロスの回数も少なくなってきている。声も張りがある。いいことづくめである。

試行錯誤しながら声を鍛えている。もう2年9ケ月も過ぎるというのにいまだ道半ばである。

食道発声は奥が深い

今後、徹底的にこの息継ぎを自分のものにしていかなくてはなるまい。

参考:短く区切る



<99年04月13日> 12分の壁を破る

 朗読は速く読むといいというわけではないけれど、速く読めることは、ゆっくり余裕を持って読むことが出来ることを意味している。逆はなり立たないが・・・

夜の社説の朗読は平均12分を切っているが、朝は12分以内で読むことは一度もなかった。
それが、今朝12分を切ったのだ。うれしい。12分を切るということは、途中での休みがほとんどない。発声における滑らかさが出てきたのではないかと思う。
勿論、これから、ずうっと12分以内で朗読できるとは思ってなんかない。5歩前進4歩後退の精神でやっていく。

職場においても、電話は自由にかけられるようになり、私宛に電話の数も多くなってきた。冗談も言えるようになってきた。

それになによりうれしいことは、同僚が気楽に声をかけてくれるようになったことだ。いままでは「苦しそうに話すので遠慮していた」と答えていた。
徐々に着実に、術前の交友関係に戻ってきている。

稽古を続けてきて本当によかった。

これからも、さらにさらに発声に磨きをかける。決してこれでいいと思ってはいけない。がんばれ。頑張れ。

参考: 1分間朝礼/ 社説