<97年9月03日>
食道の貯蔵庫 
(術後1年2カ月目) 
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 もう少しでレベルアップしそうである。食道の中の空気の貯蔵庫が大きくなってきたみたいである。 
外見からは、喉仏のあった位置にはっきりと食道が細長く膨れているのが見える。今の私の食道内の空気の貯蔵庫は大きいのが1つと小さいのが1つあるのが感じられる。
  
そしてその空気の貯蔵庫が別々にあって、常に使っているのが
大きい貯蔵庫である。時々小さい貯蔵庫が使われるときがある。そのときは発声しても音として外に出ないで食道内に閉じこもってしまう。
  
この大きい貯蔵庫と小さい貯蔵庫が合体したときに始めてレベルアップすると思う。その時期はあと1〜2カ月ぐらいではないかと思う。
  
 大きい貯蔵庫が出来たために以前と違って発声は大変楽である。 
3〜4月前までは、私の話が分からなかった人が、最近はよく分かるようになってきている。
  
そのため少しは積極的に話が出来るようになってきた。電話にもすこし抵抗があるが何とか相手に通じさせることが出来るという自信がついてきた。
  
 今の発声に関しての悩みは 
 1.長く発声練習をしているとシャックリが時々出る。 
 2,急に返事が出来ない。 
 3,長く話そうという気持ちがない。
  
 
(術後1年5カ月目) 
1の項目は出なくなった。2の項目は徐々に出来るようになってきているがまだ、ちょっと言葉がとぎれる。3の項目は短い言葉でも話したくない(食道が疲れている感じ)時は話をしないが、相手から話しかけられたら、練習だと思って進んで答えようにしている。
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 <97年9月12日>
スランプになる  
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 最近、声の出が悪い。スランプに陥った感じである。家で朗読の練習と発声教室での朗読とでは声の出方が違う。 
別に堅くなっているつもりがないのだが。食道内が堅くなって自由に声が出ないのだ。
  
 ようやく発声に対して自身を持ちかけてきた矢先であり、大変ショックである。  レベルアップする前兆かも知れないと前向きに思っている。
  
 
(術後2年2カ月目) 
堅くなって声が出ないのは徐々に練習を積んでいけば直ってくる。あせって無理して声を出そうとしないで、少し時間をおいてから再び話をすると良い。 
空気の吸入量が多くなってきているみたいで最近はその様なことがなくなってきた。
1年前のレベルとは違っているが上手に話すときと話せないときがある。音の堅さでなく滑らかさである。これが今の悩みである。
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 <97年9月20日>
仮声門の堅さ  
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 いつもそうなのだが、銀鈴会の教室で朗読するときの音が、堅くなってしまう。そのために、読み上げるのが苦しい。
  
周りの人が聞いていると何を言っているのかが分からないのではないかと思いながら朗読した。 
録音したのを、後で聞いてみたら自分が思っているほど聞きづらくないことが分かったので一安心した。
  
 
 私が白組に入ったときの朗読とおなじように苦しい読み方をしている人がいた。声は出るのだが、その声に滑らかさがなく堅く言葉とならないのだ。 
本人は首を傾げながら朗読していた。きっと家での練習の時は、きちんと朗読できているに違いないと思った。
  
私も家での練習は流暢に朗読が出来る。ところが教室で読むときは何故か、食道内が堅くなってしまうのである。 
別に上がっている訳ではない。練習の時に1分30秒ぐらいで読める文章が教室では2分30秒ぐらいかかってしまう。 
どうしてそうなるのか原因をはっきりさせたい。そのうち分かると思う。
  
 毎朝、社説を読み上げている。そのとき、口を大きく開けて発声しているとのどの奥の方から(食道内)空気が出て、それが低い音で鈍い音が時々出る。 
これが鍛えられると今までの発声と違って、楽に話が出来るようになると思う。
  
また、言葉のつながりがスムーズになると思う。また、この音が出ると、食道内が洗われるようで感じで気持ちがいい。
  
 さらに、胃からのゲップを音に変換する事が何となく少しずつ出来るようになってきている。今、練習中であり、そのうち出来ると思う。 
まだまだやるべきことが多い。一つ一つ解決していかなくてはと思う。 
そのようにして少しずつ食道発声が上達してくる。なかなか奥の深いものである。 
だから完璧にできるまで挑戦のしがいがある。 
確かに1〜2年ぐらいで完成すべきもんとはちがう。
  
 
(術後2年目) 
教室での朗読は少しずつ上手になってきている。仮声門の堅さもとれつつある
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 <97年9月27日>
向上心を持つ  
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 発声教室での朗読は今までと違って、よく声が出た。でもまだ家で朗読しているより70%ぐらいしか声が出ていないが少しずつ改善されていくと思う。
  
 ここ2〜3日、社説の読んでいる時間が長くなってきているので気になる。一文字ずつ大切に読んでいるのがその原因となっているかも知れない。勤め先では少しずつ仕事が軌道に乗ってきている。 
話をしなくてはいけない場面が多くなってきているからだ。それも一つの練習と思って積極的にどんどん話をしていくつもりである。 
今、現在の話し方は自分の思っていることをあまり苦になく会話が出来る。(すなわち発声するぞという気持ちを持たないで自然と声が出るという意味) 
 朝の社説の朗読をもう少し上手にならなくてはと思っている。
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