食道発声法の上達(技術的なこと/初級者)

ゴロゴロと雑音を伴った声

   食道発声でお話のかなり上手な人に、どうかすると「ごろごろ」と痰のからまったような声になり、聞きづらいばあいがあります。

 これは、しゃべっているうちに「つばき」がたまってしまい、食道入り口の振動音がじゃまされるためにおこる現象ですね。
極端な場合をいいますと、我々が朝の洗面時にうがいをしながら声を出すといった調子です。

声を良くするためには、発声部位はいつもきれいにしておくこと、うがいをしてもよろしい。また会話中の途中でわからないように「つばき」をすばやくのみこむ訓練を積むこと。

そして発声した音をできるだけ鼻とのどの境の部へ高くぶつけるようにして、鼻へぬくような出し方をします。すると、いままで低音だった声が、よくとおる、明るい、響きのよい声になることがあります。