食道発声法の上達(技術的なこと/上級者)

女らしい食道発声

   私は、食道発声を習ってかなり上手にお話が出来るようになりました。しかしこの声は低い太い声で、男性のそれと少しもかわらないのでがっかりしています。どうしたら女らしい食道音声になるのでしょうか

  声をできるだけ高い調子にすること。言葉を使い、手振り、心のこもったお話ぶり。

 情勢は感性的に男性より一層情緒的ですので、食道発声が男性と同じ低い声だということを非常に嫌います。
そして人前で喋ることにひどく抵抗を感じます。 女性として低い声は、男性と比べてより一層不利な立場におかれると考えがちですね。しかし努力することで、すこしでも女らしい声に近ずくことができるのです。

 まず第一に、食道音声そのももの声の高さを上げること。
それは、原音を出したらこの音を咽喉の一番bニころ、つまり鼻の最も奥の場所にぶっつける。そして空気を鼻のほうにぬいて声をきれいにすること。
この練習ですこしでも高い調子でお話するように努めること。

 第二に、会話をする折りには、相手は必ずこちらの目をみるので、顔の表情を努めておだやかにやわらかく、手振りを十二分に使ってお話を弾ませ、楽しい雰囲気のもとにすすめること。

 第三には、女性らしい思いやりをこもったやさしいことば使いをすることですね。たとえば、「わたくし」「はい」「いいえ」「あなた」「いただきます」「いらっしゃいませ」「失礼します」「ごきげんよう」「どうぞ、そんなにお気を使わないでくださいね」・・ただし、あまり「サイザンス」などの「ザアマス」調はいただけませんが。

昭和57年に東京で行われた喉摘者世界大会のおりに、アメリカの一婦人が”声の低いのがいやですが、押し売りを撃退するのに大変便利ですたよ”と明かりユーモラスに話されたのが印象的でした。

この婦人のようにあまり深刻にならないことです。要するに、相手に対して心のこもった会話に心がければ、決して食道発声を使うことでマイナスと言うことはありません。