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「無音」
 初級   高橋 三勇

 私が、声が変だなーと感じたのは、今年の三月も終わり頃でした。
以前にも同じような事が有り、少しすると戻っていた事も有って、あまり気にせずにいたのですが、今回は中々治らないどころか、 段々声が出しづらくなって行きました、たまたま遊びに来ていた息子達が、おかしいから医者に入ったらほうが良いと、しつこく言うので、翌日開業医の先生の診察を受けたところ、紹介状を書くから直ぐに大きな病院に入って下さいとの事でした。 横浜市立市民病院で診察を受けたところ、後日家族で病院に呼ばれ喉頭癌であると宣告されたのでした。
家族で呼ばれたという事は、少なくても良い結果ではないと、予感は出来ても、まさか癌という病名が出てくるとは!絶句でした。

その場で簡単な説明を受けながら、四種類ほどの選択肢が有る事も教えて戴きましたが、その時点で私は、全摘しかないと内心で決めて居りました。
そして数日間の決断までの猶予が有り正式に手術のお願いをしました。 そして五月一三日に病院を退院しました。
退院の直前に『銀鈴会』を主治医のせんせいに紹介して戴き、五月三十一日に入会させて戴きました。 皆様が明るく一生懸命取り組んで居られるのを見て、随分勇気づけられました。

私も仲間に入れて戴いたからには、頑張って練習しようと自分に言い聞かせたのです。
自分がいまおかれている環境に反発しても進歩は無いし、解決もしないと考えて居ります。


神奈川銀鈴会の会報第40号(平成25年)から掲載しました